歯のメンテナンスって何? 必要なの?
成人の歯の数は、親知らずを除いて28本あります。
ところが、最近のデータでは60歳の方は平均で約20本、80歳に至っては平均で約10本しか歯が残っていないのです。
では、どうして年齢とともに歯の数は少なくなってしまうのでしょうか?
① 虫歯によるもの 48%
② 歯周病によるもの 48%
実に、歯を失う理由の96%が、この二つの原因によるのです。
「むし歯」も「歯周病」も口の中にあるばい菌が原因です。
すなわち、口の中から「むし歯菌」や「歯周病菌」が無くなれば歯を失わずに済むのです。
では、「むし歯菌」や「歯周病菌」を無くすには、どうしたら良いのでしょうか?
これらの菌は、口の中では歯にヌルヌルとぬめった状態でくっついています。
これは、菌が出す成分によって菌と菌が、ちょうど手を繋いだようにくっついてしまうからです。これを「バイオフィルム」と言います。
「バイオフィルム」は、ちょっとすすいだり、軽くこする程度では簡単には取れません。
歯科医院では「バイオフィルム」がはっきりと見えるように色をつけ、ブラシや機械を使ってくまなく丁寧に除去していきます。
また、ご自宅でのブラッシングが適切に行われているか、むし歯や歯周病になりかけの歯がないかの確認を行います。
この一連の行為を「メンテナンス」と呼びます。
「バイオフィルム」の除去と、「バイオフィルム」をなるべく作らないようにするブラッシングのやり方の説明を行い実践していただくこと、これが「メンテナンス」の本当の目的です。
「メンテナンス」の回数は、人によって様々ですが、少なくとも年に2回は行ったほうが良いとされています。
一度削った歯は決して元には戻りませんし、一度抜いた永久歯はもう二度と生えてきません。
虫歯になったり、歯周病が進行してしまってからでは遅いのです。
皆さんも日々のブラッシングに加えて、定期的に歯医者さんからメンテナンスを行ってもらい、大事な歯を生涯使えるように守っていきましょう。